高校の授業で「世の中は化学で回っている！」と興味を持ち、大学院では有機化学の研究に没頭しました。三和油化工業に入社したのは、愛知県で数少ない化学系企業であることや、研究室で必需品だった溶剤の再生事業に関心を持ったことが理由です。現在担当する業務は大きく分けると３つあり、１つ目が分析・評価。営業がお客様先から持ち込む廃液のサンプルを分析し、リサイクルして製品化できるかを評価して、受注の可否・最低価格などを判断します。２つ目が工場のトラブル処理。例えば酷暑でタンク内が高温になり通常期は発生しない化学反応が進み過ぎた際などに対処法を考えます。３つ目が他社と共同で行う有機反応実験。研究開発業務ですが、大学院での専攻を活かせるからと任せてもらいました。

お金を払って原材料を仕入れる一般的なモノづくりが「仕入れの支出を、販売売上によってプラスにする」のに対して、不要な廃液を有料で引き取って製品をつくる当社の事業は、「仕入れの段階でも売上があり、販売によってさらにプラスにする」もの。その中でも分析は会社の利益に直結する、やりがいの大きな仕事です。トラブル処理も含め責任重大ですが、グループは若手が多く、年の近い先輩も活躍しているため「私もできるはず」と自信が持てる環境。また、以前困ったときに意見をもらったことをきっかけに開発部署の上司とも繋がりができ、有機反応実験に必要な触媒の作用メカニズムなど、今までなかった視点での化学も教わって、知識が広がる楽しさを味わっています。この先挑戦したいのは、新たな単離方法を確立し、今は捨てている成分も活用できるようにすること。今以上にサステナブルな社会に貢献できる、と考えています。