ビーズ状チップ潤滑剤
火災リスク低減と作業環境の改善
従来アルミダイカストのチップ潤滑剤として各種水性/油性潤滑剤が用いられてきました。水溶性潤滑剤は消防法危険物から外れる優位性があるものの、潤滑性やチップ寿命などに課題があります。
一方油性潤滑剤は、潤滑性に優れるものの、危険物になってしまうため火災の危険がつきまといます。また双方ともスリーブ内へ滴下もしくは噴射により適用するため、スリーブ周辺が汚れたり、こぼれた潤滑剤に着火するなどの危険性もあります。
これらの問題を解決するため、ビーズ状チップ潤滑剤を開発しました。専用の供給装置にてスリーブ内に供給することで周辺を汚すことなく、火災の心配もありません。また、高潤滑成分を配合することにより１ショット当たりの使用量を低減し、鋳巣不良を抑えつつ、チップ寿命を延長することが可能です。
金型洗浄剤 サンリムーバーAL
非毒劇物・非危険物の金型洗浄剤
アルミ鋳造・ダイカストでは、ときに金型にアルミが焼き付き、製品にカジリ不良、寸法不良が発生します。この焼き付きをヤスリやリューターで磨いて物理的に除去する場合、作業者の熟練度により母材を痛めてしまう可能性があります。また、高濃度苛性ソーダ等による化学的に除去する方法なら上記の問題はありませんが、毒劇法に該当するため取扱いや管理に多大な配慮が必要になります。これらの問題を解決するため、毒劇物非該当の金型洗浄剤を開発しました。特殊添加剤を配合することで、アルミ溶解性能の向上と液の長寿命化が達成できました。
含浸液の開発・販売と委託含浸加工
鋳造品の圧漏れ不良品の救済
含浸加工とは、鋳造品の巣穴によって生じる圧漏れ不良品を救済する技術です。巣穴に含浸液を充填し、硬化させることで巣穴を封孔するというもので、当社では有機系含浸液の開発・販売と、鋳造品の委託含浸加工をおこなっています。
従来は巣穴を確実に埋める性能、あるいは耐水・耐油・耐熱等、含浸後の鋳造品に求められる性能を重視して開発をおこなってきました。しかし近年は、鋳造品に付着した余分な含浸液の水洗浄化や洗浄廃水の処理負荷低減など、作業環境や周辺環境の向上への関心が高まっており、ニーズに合わせた多様な開発をおこなっています。また、鋳造品に限らず、セラミックスへの含浸等様々な用途への展開もおこなっています。
真空ダイカスト用離型剤 サンバリューZ
ガス発生を極限まで抑えた離型剤
サンバリューZは、従来の離型剤とは全く異なる以下の考え方により開発され、低ガス発生・湯流れ性の向上・耐焼き付き性を有した無機離型剤です。主成分が化学的に安定であり、熱分解を起こさないため、従来のエマルジョン系離型剤と比較してガス発生量を大幅に抑えることが可能となり、製品品質の向上に役立ちます。
